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コラム

「心を鍛える」

道場     「武道修行は心身の練磨に優れている!」
  と言われ、弱い自分を強くするため!と入門する方や、
  自分の子供を強くするために入門させる親御さん達がおられる。
  空手修行で心身、まぁ体の発育や発達は眼に見えて望めるものだが、
  果たして心の鍛錬としてどのような効果があるのだろうか?
    「寒暑を問わず稽古する、朝眠い眼をこすって稽古に出る。
  こういう事が心を鍛える事に成ると以前話した事がある。
  その理由は?

    私は「心」だけ取り出して鍛えたりすることができるとは思えず、
  またそういう方法を聞いたことがない。
  昔の達人が苦しんで道を開く場合でも、心だけ特別な訓練を行った
  という話を聞いたことがない。

    JKS大阪府本部長の東師範から稽古をつけて頂いた時、
  「体で心を引っ張る」という話を聞いた。
  辛い稽古を耐える事で体も耐性ができるものだが、同時に心も耐性ができる。
  「殴られて心が折れるから負ける、これくらいの打撃なら大丈夫と
  思えるから戦える、実際に当てる事はそういう狙いもあるんや」
  なるほど、師範の強さの片鱗を見たように思ったものだ。

    師範との稽古は、鉄壁に対峙しているような無力感を感じるのだが、
  実際に渾身の突きや蹴りをいとも簡単に受けられると、さらにそれが強まる。
  その時点で降参だ。心が折れた状態である。

    肉体的な強さもさることながら、心の位というか、敵わない!
  と思わせるものがありこれが大きく勝敗に影響していると思う。

    私の尊敬する剣道家に栄花直輝師範がいる。
  苦労して全日本を制し、世界選手権でも見事な技で多くの観客を魅了した方である。
  彼は幼い頃から稽古前に一人道場に出て雑巾がけをし、素振りで汗を流す。
  「心の下作り」をした上で稽古に臨む。
  とても地味で辛い事を何年も続けトップを獲得した方である。

    心は毎日ころころ変わるものだ。「今日は寒いから辞めておこう」、
  「今日は暑いから休もう」、痛いから、恐いから、理由は様々だが心というのは本当に
  我がままで弱いものだ。
  「努力の才能」でも述べた事だが、それをしなければ「気持ちが悪い!」
  と心に感じさせるくらいひつこく続けること。これが弱い心に勝つ秘訣なのでは?

    「体で引っ張る」心を体で引っ張ってやるのである。
  寒暑を問わず、眠い時間を耐えて、心を引っ張ってやる。
  そうすると心に耐性ができ、「これくらいなら耐えれる」「これをしないと気持ちがわるい」
  と思わせる事で益々心の耐性が強くなり、色んな物事に対処する際、
  「これくらいの事は何でもない」となるのだろう。

    豊能支部は環境的に恵まれているのである。夏の暑さはまぁまぁだが、
  冬の寒さは毎日が寒稽古!おまけに休日の朝稽古である、「もっと寝ていたい!」
  ・・・普通なら誰でも思うだろう。
  だから良いのだ。この環境で稽古するからこそ心身を鍛えることができるのだ。
  さあ今日も、眠い眼をこすって稽古に参加しよう!


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